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村上 洋; 西 孝樹; 豊田 祐司
no journal, ,
タンパク質は、テラヘルツ(THz)周波数領域に原子集団の協同的運動に起因する低周波振動を示し、タンパク質の生体機能に重要な役割を果たすと考えられている。しかし、その周波数領域では、水の吸収が非常に大きく、水溶液試料でタンパク質起因の信号を得ることは困難であり、凍結乾燥試料を対象にした研究がほとんどである。タンパク質は水溶液中で機能を果たしており、水溶液試料を研究することはその機能解析のために必要である。本研究の目的は、無極性溶媒中逆ミセルにタンパク質水溶液を導入し、試料内の水の吸収を格段に小さくすることにより、上記二つの波長領域で水中タンパク質の赤外分光研究を行うことである。タンパク質逆ミセルを用いることにより、タンパク質の分光測定が可能であることがわかった。また、逆ミセルのサイズを変化させ、タンパク質の周りの水と低周波振動運動の関係も調べる。